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無事是貴人(ぶじこれきにん) 52日目
臨済宗という禅宗の一派の開祖である臨済禅師の言葉で、悟りに至るための道を外に求めるのではなく、自分自身の内にある可能性を掘り下げなさい、というような意味です。 ここでの「無事」とは「自分の内を見つめる安らかな境地」のことであり、「貴人」とは「悟りに至った人」=仏を指します。 現在では、この言葉は、心の平和を求めることの大切さも示しています。何かを成し遂げようとするあまり、ストレスや不安に悩まされることがあるでしょうが、無事でいることがあってこそ、心も体も健康でいられます。心が穏やかであれば、周りの人々との関係も良好になり、より良い人生を送ることができると解釈しても良いと思います。 さらに、無事是貴人は、他人との関係にも関わっています。人とのつながりや支え合いがあるからこそ、私たちは無事でいられるのです。友人や家族、仲間との絆を大切にし、互いに助け合うことで、より安全な環境を築くことができます。 要するに、「無事是貴人」は、日常生活の中での安定や心の平和の大切さを教えてくれる言葉です。成功や物質的な豊かさに目を向ける前に、まずは無事であることを感謝し、平穏な日々を大切にすることが、真の幸せにつながるのです。