道をひらく 困っても困らない

道をひらく 松下幸之助著

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困っても困らない

ひろい世間である。長い人生である。
その世間、その人生には、困難なこと、難儀なこと、苦しいこと、つらいこといろいろとある
程度の差こそあれだれにでもある。自分だけではない。
そんなときに、どう考えるか、どう処置するか 、それによって、その人の幸不幸、飛躍か後退かがきまるといえる。
困ったことだ、どうしよう、どうしようもない、そう考え出せば、心が次第にせまくなり、せっかく出る知恵もでなくなる。
今まで楽々と考えておったことでも、それがなかなか思いつかなくなってくるのである。
とどのつまりは、原因も責任もすべて他に転嫁して、不満で心が暗くなり、不平でわが身を傷つける。
断じて行えば、鬼神(きじん)でもこれを避けるという。困難を困難とせず思いを新たに、決意をかたく歩めば、困難がかえって飛躍の土台石となるのである。
要は考え方である。決意である。困っても困らないことである
人間の心というものは、孫悟空(そんごくう)の如意棒(にょいぼう)のように、まことに伸縮自在である。その自在な心で、困難なときにこそ、かえってみずからの夢を開拓するという力強い道を歩みたい。

今日は「困っても困らない」です。
なにやら問答みたいなセリフですが(笑)
人生は色々なことを神様は試練として与えてくれます
人生とは重き荷物を背負って長き道のりを歩むようなものです。
時に、事の大小は別にして必ず困難が訪れます
しかし、考えようによってはいくらでも対処可能なことばかりです。
困った時に「困った困った」と口にしたところで困難は勝手に去っては行ってくれません
口に出すと、心までそのようになってしまいます。
愚痴なども声に出すから問題が広がるだけです
口に出したことは心まで支配してしまいます、だから口に出すことはポジティブな言葉の方が心を前向きにしてくれます。
困った時には「困っていない」と口に出してみることも時には必要なんだと思います。
自分の心を自分自身で支配してしまえば、全てのことを乗り越えることは可能です!
「我に七難八苦を与え給え」(山中鹿之助(幸盛))ぐらいの心を持ってみることも大事なんではないかと思います!

松下幸之助 仕事には哲学をもて

経営者は要望者でなければならない

経営者である以上は、「来年はこういうことをやろう」「こういう品物をつくろう」というように、常に要望者であらねばなりません。その要望の弱いところでは人は育ちません。しかし、非常にそれが適切で強いものだと、人が育ってくる。そしてその要望を達成する働きをしてくれる。すると、それをお得意先も喜んでくださる。会社自体も発展するし、部下の社員も育成されるということで、たいへん順調にいくわけです。(昭和五十六年一月十日・松下電器経営方針発表会)

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