道をひらく 縁があって

道をひらく 松下幸之助著

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縁があって

 おたがいに、縁あってこの世に生まれてきた。
そして、縁あっていろいろの人とつながりを持っている。
縁あって-何だか古めかしいことばのようだけど、そこにはまた一つの深い味わいがひそんでいるように思える。
人と人とのつながりというものは、とかく人間の個人的な意思でできたと思いやすいもので、だからまたこのつながりは、自分一人の考えで、いつでも断てるかのように無造作に考えやすい。
だが本当ははそうではない。
人と人とのつながりには、実は人間のいわゆる個人的な意思や希望を超えた、一つの深い縁の力が働いているのである。男女の縁もまた同じ。
そうとすれば、おたがいにこの世における人と人とのつながりを、もうすこし大事にしてみたい。
もうすこしありがたく考えたい。不平や不満で心を暗くする前に、縁のあったことを謙虚に喜びあい、その喜びの心で、誠意と熱意をもって、おたがいのつながりをさらに強めてゆきたい。
そこから、暗黒をも光明に変えるぐらいの、力強い働きが生まれてくるのであろう

今日は「縁あって」です。
私は常日頃から縁を大事に生きてきました。人間は一人では生きていけません。 色々な方とご縁があって私たちは生かされてるのではないかと思っています。 何十万社もある中で縁があって私達は一緒に働いています。その中でさらに縁があって営業部で所属し仲間になりました。 この縁を感謝の気持ちでとらえれば、お互いに力を合わせ楽しく仕事することが、この縁が報われるのではないかとも思います。 今日集まるのが最後かもしれないと思えば、後悔の無いように一緒に生きたいと思えるようになるのではないですか? 一期一会です。縁を大事にしたいものです。

松下幸之助 仕事には哲学をもて

まず相手に多く与える

 まず相手に多く与え、自分はその余剰を残していくというような心がまえが大切である。それなくして、相手から少しでも多くとってやろうというようなことをお互いに考えたならば、企業というものは繁栄しない。
もし会社が社会に対して10のサービスをしたならば、社会から8つのサービスを受けようというような心がまえになってまいりますと、その会社は社会に対してサービスを贈与することになる
そういうような相互サービスの精神に徹して会社が経営される、個人が活動していくのが正しいことであると強調される社会が、私は望ましいと思うのであります。(昭和33年4月4日・松下電器新入社員への講話)

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