道をひらく ファンがある

道をひらく 松下幸之助著

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ファンがある

ファンというものはありがたい。
相撲でも、それがひいきの力士であったなら勝てば勝ったで無性に喜ぶし、負けたら負けたで心から同情する。
欲もなし得もなし、相手のどこかに自分の好むよさを見つけてそのよさにただ懸命に応援するのである。 
だから、スポーツ人でも芸能人でも自分のファンはとても大事にするし、そのファンの期待にこたえるべく自分のよさをより一層伸ばすために日夜精進を重ねる。
そこに、スポーツ人、芸能人の向上の大きな励みがあるのだしひいてはスポーツ界、芸能界の発展の一つの大きな要素がある。

考えてみれば、私たちにもまたファンがある。
芸能界だけではない。個人にも、お店にも、また会社にもそれぞれにそれぞれのファンというものがあるのである。
そして陰に陽に力強い声援がおくられているのである。

おたがいに、この事実を改めて認識し直したい。
そして、このありがたい自分のファンを、もっと大事にしその好まれている自分のよさを精いっぱい伸ばすようにつとめたい。
そこに個人の、お店の、そして会社の繁栄の鍵がある。

今日は「ファンがある」です。

スポーツの世界や芸能界には必ずファンというものがいてます。ファンが居てるからスポーツの世界の人も芸能界の人も仕事が成り立ち、またそのファンの期待に応えようと一生懸命に技や技量をアップするために精進するわけです。

私たちの会社にも少なからずファンがいてます。

ニトリさんやコーナンさんの大手から中小の会社のオーナーまで色々といてると思います。
では、私たちはそのファンの方の期待に応えれるようどのようなことを日々努力できていますか?
また、私達のファンである得意先様は私達の組織の何を期待されているのかをわかっていますか?まずはどこがファンになってもらえている原点なのかを知り、その技や技量を日々高めていかなければ期待を大きく裏切ることになります。
これは個人的にもあります。私にも少なからずお得意先様の社長や担当者の方にファンがいてます。角新ならこということをしてくれるだろうとか、角新ならこんな商品を開発してくれるだろうととかです。
わたしは常にそのことを意識しプレッシャーを軽く感じながら会社の技を磨きをかけているつもりです。営業の皆さんも同様にお得意先様やお客様を自分のファンになってもらえるよう行動すべきであり、それは自分の魅力作りであり、会社の魅力作りであり、それが会社の発展と自身の豊かな人生を作ることだと思います。
自分自身が信頼されなければ絶対にファンなんかになってくれません。
まずは、プロとして自分のファン作りに日々社内でも社外でも意識して行動してもらいたいと思います。

松下幸之助 仕事には哲学をもて

品質管理は人質(じんしつ)管理から

品質管理の論議がいろいろあったときに、こういうことを言う人があった。すなわち「品質管理を完全にやるというのは、本当に大事なことである。しかし、品質管理は単にそれをやるだけと言うわけにはいかない。もう一歩奥を考えると、”人質の管理”というところから始まらなくてはいかん」と。
品質管理という言葉はずいぶん各方面で使われているが、人質管理ということはあまり聞かない。私も寡聞(かぶん)にして初めてそのことを聞いた。品質管理を完全にやるには、人質の管理からしていかなくてはならないということである。これは非常に面白い言葉だと思う。(昭和三十六年十一月十四日・全国産業教育和歌山大会)

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