道をひらく もっとも平凡な

道をひらく 松下幸之助著

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もっとも平凡な

朝起きたら顔を洗う。家の前をはいて水を打つ。しごくあたりまえのこと。
ものをもらえばありがとう。
お世話になったらすみません。
とりちらかしたら、あとかたづけ。別にむずかしい理屈も何もない。
犬や猫ならいざ知らず、人間としてなすべき、もっとも平凡なもっともあたりまえのことである。
ところが、これに理屈がつく
手前勝手なりくつがつくと、いつのまにやらあとかたづけ不要。
顔も洗わず水も打たず。平凡なことが何やらむずかしいことになって何をなすべきか右往左往。そんなことがきょうこのごろはあまりに多すぎはしないか。

それもこれもつまり自分なりの都合のよい道を求めてのことであろうけれども 自他ともの真の繁栄への道は本当はもっと平凡なところにある
みんなが納得するしごくあたりまえのところにある。別にむずかしく考える必要はないのではないか。
もう一度考え直してみたい。
水が低きに流れるように、夏がすぎたら秋がくるように自然の理にかえってもう一度素直な心で考え直してみたい。

今日は「もっとも平凡な」です。

「当たり前のことを当たり前に行う」このとてもシンプルな行為が、社会人になると、いや、大人になると色々と理屈をこねてできない人が多いように思います。
禅語に諸行莫作(しょぎようばくさ)衆善奉行(しゅうぜんぶぎよう)自浄其意(じじょうごい)という言葉があります。この意味は、悪いことをせず、良いことを行い、心を清らかにする、それが仏教の全てです。
ということですが、これを聞いた釈迦の弟子が、そんなことは3歳のこどもでも知っていますと返答するとお釈迦様は、3歳の子供でも知っているが80歳の老人でも行うことは難しい。と答えたそうです。
つまり、言うは易く行うは難し!です。あまりにも当たり前なので、頭では理解は簡単にできることも、いざ行動するとなると自分なりの都合のいい解釈をして先延ばししたりするのが問題なんだと思います。
当社の行動方針の「すぐやる、必ずやる、最後までやる」これもとても平凡な言葉ですが、いざ実践するとなると手前勝手な理屈では後回しになることが多々あることと思います。
個人や会社の繁栄はもっとも単純な平凡な行動にあるのだと思います。組織とは「平凡な人間に非凡な仕事をしてもらう」これが組織論の王道です!!まずは、当たり前のことを当たり前にする!この事を実践していきたいものです。

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