道をひらく 日に三転す

道をひらく 松下幸之助著 

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日に三転す

 この宇宙に存在するものは、すべて刻々に動いている。万物流転、きのうの姿は、もはやそのままで今日は存在しないし、一瞬一瞬にその姿を変えつつある。いいかえれば、これはすなわち日に新たということで、日に新たな生成発展ということが、この宇宙の大原則であるといえよう。
人間もまたこの大原則のなかに生かされている。昨日の姿は、今日はない。刻々に移り変わって、刻々に新たな姿が生み出されてくる。そこにまた人間社会の生成発展がある。
人の考えもまた同じ。
古人は「君子は日に三転す」と教えた
一日に三度も考えが変わるということは、すなわちそれだけ新たなものを見出し、生み出しているからこそで、これこそ君子なりというわけである。日に一転もしないようではいけないというのである。
おたがいにともすれば、変わることにおそれを持ち、変えることに不安を持つ。これも人間の一面であろうが、しかしそれはすでに何かにとらわれた姿ではあるまいか。一転二転は進歩の姿、さらに日に三転よし、四転よし、そこにこそ生成発展があると観ずるのも一つの見方ではなかろうか。

今日は「日に三転す」です。
時に「朝令暮改」などと言われることがありますが、朝言ったことが昼から変わるたとえですが、考えようによってはそれだけ情報が刻一刻と変わっているのが今の時代のスピードなんだとおもいます。
今やっている仕事のやり方が常に古いやり方であるとの考えはとても大事で、だから常に改善を怠らないことが肝心です。
時には1日に何度もやり変える事も必要なのかもしれませんね。

松下幸之助 仕事には哲学をもて

儲けない企業は罰せられるべきである

 資本は天下の資本であり、働く人は国家の国民である。その天下の資本を使い国家の国民を使って事業をして、1割の利益も取れないということは許さんぞ、それは罰するぞ、という法律ができたら私は非常に面白いと思います。そうすると安く売らなにゃならんし、利益を少なるすれば怒られるしとなりますから、日本の経済発展は素晴らしいものになると思います。法律はつくらんでも、われわれ業者がそれと同じような実態をお互いに理解と努力と良識によって遂行することができたならば、私は同じことだと思うんです。(昭和33年7月19日・倫理研究所大阪事業経営講座)

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