道をひらく 松下幸之助著
あいさつをかわす
さわやかな朝の空気を胸いっぱいに、わが家の前の道を掃除する。
勤めの早い近所の人が向こうからやって来る。「おはようございます」「おはようございます」
何気なくとりかわすこの朝のあいさつは、毎日の習慣のように、何でもないことのように思えたりするのだが、私たちは、もう少しあいさつの大切さを考えてみたい。
「ゆうべは寒かったですね」という、おたがいにいたわりあう気持ちから出たこのあいさつで、あるいは「毎度おせわになっております」というこの感謝の気持ちから出たあいさつで、おたがいの用件にはいる。
仕事がスムーズに動き出す。だれが考え出したのでもない。
私たちの遠い祖先から伝わってきたこのあいさつというものは、いわばおたがいの毎日の暮らしの循環油とでもいった尊い働きをしているのである。
「お寒うございます」と言ったところで暖かくなるわけではなし。というのは落語の中の話だけにしたいものである。
あいさつにもいろいろとあろうが、要は、私たちはもっと、あいさつというものを大切にしたい。
明るく朗らかに、あいさつをかわしあうことを心がけたいものである。
今日は「あいさつをかわす」です。
当社も毎朝「おはようございます」と挨拶を交わす習慣を大事にしています。
営業スタッフとして、朝の挨拶は大事にしたいものです。元気に笑顔で挨拶することで、自分自身の1日のスタートのスイッチを入れることはもちろん、共に働くスタッフをも笑顔で元気づけれるのではないかと思います。
笑顔での元気な挨拶は1日のスタートに欠かせないと思います。
営業部から朝の心地よい、明るい会社の1日の幕開けをしたいものです。よろしくお願いいたします。
(2022年加筆)心からの挨拶は気持ちのよいものであります。相手の状態を知り、こちらの状態をしってもらい、コミュニケーションを増やし、仲間と笑顔で仕事に努めたいものであります。
(2024年加筆)朝だから……というだけで元気の出ない人、小さな声しか出せない人はいませんか。こちらが元気よくあいさつしているのに、あいまいなあいさつしか返されなかったり、小さな声であいさつされるのは、朝から気分が悪いものです。反対に、大きな声でにこやかにあいさつされると、こちらもつられて元気なあいさつを返したくなります。しっかりと声を出せば元気が出て体調もよくなり、職場にも活気が満ちあふれます。
まずは元気な朝のあいさつから始めてみてはいかがでしょうか。(PHP研究所)
松下幸之助 仕事には哲学をもて
サービスには代償が必要である
代償も何もなくしてサービスするということでは慈善事業になってしまう。
誰も慈善事業はやらないと思うんです。
われわれでも、今日、社会のために、一方でいろいろ奉仕をしたり何かしていますけれども、それは、それにふさわしいだけのものを一方で儲けているからやっているのであって、儲けも何もなしに奉仕ばかりしておったら、会社はつぶれてしまいます。きわめて簡単なことがわかっていない。
社会でわかっていない人が多いです。それで不足が出ると思うんです。
(昭和52年5月10日・ナショナル住宅建材協業躍進コンテスト感謝状贈呈式)