道をひらく 若葉の峠

「道をひらく」 松下幸之助著

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若葉の峠

峠から峠に移る旅路かな  いつ聞いたのか
どこで読んだのか、もうすっかり忘れてしまったがこのことばだけは今も忘れずに
時折の感慨にふと頭をかすめていく。一つの峠を越えてホッと息をついたらまた次に峠が控えていて、
その峠を越えるとやっぱり次にまた峠がつづいていてだからとめどもなく峠がつづいて、果てしもない旅路である。
これもまた人生の一つの真実である。真実であるかぎり、これは誰も避けられない。
避けられなければ、やはりただ懸命に歩むほかないであろう。
高い峠、低い峠、荒れた峠、のんびりした峠さまざまの起伏の中に、さまざまの人生が織りこまれてそれで一筋の歩みのあとがついていく。時には雨に降られ、風に吹かれ難渋の重い足を引きずらねばならぬこともあろうがまた思わぬ暖かい日射しにチチと鳴く小鳥の声をなつかしむこともあろう。
それでも元気で懸命に、越えられるだけの峠を越え
歩めるだけの旅路を歩みたい。
若葉の峠に、また新しい意欲をおぼえるのである。 




今日は「若葉の峠」です。
徳川家康が言ったと言われた言葉に
「人生とは重き荷物を背負い、長い道のりを歩むようなものである」があります。
その道程にはやはり多くの峠があると思います。気持ちが沈んでいる時にはその峠は恐ろしく大変だろうし、気持ちが乗っていれば簡単に乗り越えれる時もあるのでしょう。一つひとつの峠を楽しむ心の余裕を持ちたいものです。(2022年加筆)30年の経営でどれだけの峠を越えれたんだろうか?沢山の人の協力で幾多の峠を越えれたことに感謝しつつ、「越えられない逆境はない」の心で進んでこれたことに感謝したいと思います。

松下幸之助 仕事には哲学をもて

お得意先様と対立しつつ調和する

 お得意先様と対立している会社は伸びていますね。そやけれど、対立しっぱなしの会社は喧嘩して、お得意先様を無くしますね。ですから言うべきことはキチッと言う、これは対立ですわね。そして要求することはキチッと要求する。しかしその上で相手の言うことも聞く。そしてお互いが調和し、そして手を結んでやっていこうと言うような力強い態度をとれば、商取引というものは盛んに伸びていくわけですね。(昭和42年9月8日・労働省幹部研修)

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