道をひらく 病を味わう

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病を味わう

病を味わう

 病気になってそれがなおって、なおって息災を喜ぶうちにまた病気になって、
ともかくも一切病気なしの人生というものは、なかなか望みえない。
軽重のちがいはあれ、人生に何回か病の床に臥すのである。5回の人もあろう。10回の人もあろう。
あるいは20回、30回の人もあるかもしれない。親の心配に包まれた幼い時の病から、
不安と焦燥に悶々とする明け暮れに至るまで、人はいくたびか病の峠を越えてゆく。
だがしかし、人間にとって所詮死は1回。あとにも先にも1回きり。とすれば、何回病気をしようとも、
死につながる病をいうのも1回きり。あとの何回かは、これもまた人生の一つの試練と観じられようか。
いつの時の病が死につながるか、それは寿命にまかすとして、こんどの病もまた人生の一つの試練なりと観ずれば、そこにまたおのずから心もひらけ、医薬の効果も、さらにこれが生かされて、回復への道も早まるであろう。病を味わう心を養いたいのである。そして病を大事に大切に養いたいのである。

 
今日は「病を味わう」です。人間は必ず何かの病に患います。
物事は考え方ひとつで前向きにも後ろ向きにもなります。
どんなに辛いことやしんどいことがあっても、それを「楽しむ」もしくは、わざわざ与えてくれた試練なんだと思える心が、病や辛さから解放できる方法なのではないでしょうか。

松下幸之助 仕事には哲学をもて

販売は創作である

 売るということは一つの創作だし、考案だ。
この秘訣はひと口にはいえない。たとえ同じような物を作っても、特色は出せる
三軒そば屋さんがあっても、長い間に行く店がきまるのではないか?
やはりその店の魅力というか、熱意がお客さんに通じるからだ。
要するに、商品を売るには、これが非常にむずかしい。
(「電通報」昭和37年6月6日号)

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